5月になると、小さい真っ赤なカベアナタカラダニが、大量に発生しますよね。
カベアナタカラダニの卵って、天敵に狙われないんでしょうか?
そもそも、カベアナタカラダニの天敵って?
今回は、カベアナタカラダニの産卵と天敵について、お話します。
タカラダニの産卵場所
春先から、家のベランダや壁、ブロック塀などで見かける、真っ赤で小さいタカラダニ。
正確には、カベアナタカラダニという名前があります。
カベアナタカラダニは、コンクリートの亀裂や隙間、苔の中などに住みつきます。
6月の梅雨時になると、
- コンクリートの亀裂や隙間の中
- コンクリートの目地などについている苔や地表類の中
を産卵場所にします。
カベアナタカラダニの卵は、とにかく小さいから、肉眼で見つけるのは難しいです。
カベアナタカラダニの卵の特徴ですが、
- 色→暗赤色(光沢あり)
- 大きさ→長さ約0.2mm、幅0.15mmの楕円形
- 一匹当たりが産卵する卵の数→10個~30個程度
0.2mmの卵を30個産んだとして、卵が一ヶ所にまとまって産みつけられたとしても、単純に考えて、6mm程度の大きさですよね。
肉眼で確認するのは、なかなか難しいです。
カベアナタカラダニは、今のところ、メスによる単為生殖とされている(オスの存在が確認されていない)ので、家の周りで見かけるカベアナタカラダニ全てが卵を産みます。
100匹のカベアナタカラダニが20個の卵を産んだら、次の年には2,000匹のカベアナタカラダニが孵化する・・・と考えたら、ゾォォっとしますね。
こうして年々増加して、大量発生するわけです。
タカラダニの天敵はいるの?
タカラダニに天敵でもいればいいんですけれどね、これといった天敵は、今のところいないようです。
しいていうなら、たんぱく質として小さな虫を捕食する蟻や、昆虫をエサとする蜘蛛がいます。
が、カベアナタカラダニは動きが素早いので、危険を察知すると、逃げてしまいます。
そして、体長1mm程度ととても小さいから、コンクリートの亀裂や隙間など、蟻や蜘蛛が入り込めないような、狭いところに逃げ込めちゃいます。
蟻や蜘蛛が入り込めないから、産卵した卵も捕食されることがないんですよね、残念ながら。
カベアナタカラダニも卵も、今のところ強敵となる天敵はいないので、本体も卵も自分で駆除する以外に、解決する方法は難しいです。
タカラダニの卵の駆除はどうする
放水する
カベアナタカラダニの駆除で一番オーソドックスな方法は、放水することです。
カベアナタカラダニが出現する場所に、放水して水圧で退治します。
特に、コンクリートの亀裂や隙間などに放水すると、エサとなる花粉も一緒に流れ落ちますよ。
亀裂の隙間にある卵も一緒に落ちてくれたらいいんですけれどね、亀裂が深ければ深い程、水の圧力も弱まるので、絶対に全ての卵も流せるというわけではありません。
けれど、亀裂や避け目など、隅々まで洗浄することで、カベアナタカラダニの卵の量を減らすことはできます。
コンクリートについた苔などの地表類を取り除く
カベアナタカラダニは、コケなどにも産卵場所にするので、コンクリートについた苔類を取り除くことで、卵を減らせる可能性があります。
さっきも話したように、発生するカベアナタカラダニ全てが産卵するので、大量発生すればするほど、卵の数も膨大になります。
カベアナタカラダニの卵、全てを駆除するのは、なかなか難しいです。
一番いいのは、カベアナタカラダニが産卵する6月の梅雨時までに、なるべく多くの成虫を駆除してしまうこと。
カベアナタカラダニは、3月に孵化して、幼虫→若虫(4月)→成虫(5月)と成長します。
幼虫は、体長0.3mm程度で、肉眼で確認することは難しく、一番、目立つのが成虫として活発になる5月下旬頃。
3月くらいから、昨年カベアナタカラダニが発生した場所に、定期的に放水して、幼虫、若虫の段階で、なるべく駆除すると、成虫が産卵する可能性を減らせそうです。
まとめ
カベアナタカラダニは卵が見つかりにくいので、できれば産卵まえに成虫を駆除して、なるべく産卵数を減らすようにしましょう。
期間的に産卵を終えているようなら、放水して、コンクリートの隙間や避け目にも水を流しこむことで、卵を駆除できる可能性もありますが、絶対ではありません。
コンクリートに苔がついている場合には、苔も取り除きましょう。