春になると、小さくて赤い蜘蛛のような虫が、家や公園、壁、コンクリートなど、あちこちに大量発生します。
この1ミリ程の赤い小さい蜘蛛のような虫の正体はダニ!
ダニの詳しい正体と大量発生のワケ、対応策についてお話しますね。
赤い蜘蛛のような1ミリほどの虫の正体
春になって陽気が暖かくなると、出てくる1ミリ程の赤い蜘蛛のような虫。
これはダニの一種、タカラダニです。
性格には、カベアナタカラダニという名前のダニで、
- 人家
- 公園
- 門扉
- 塀
- ビル
など、コンクリートがある場所で、よく見られます。
6月頃に産卵した卵が冬を越して、3月になると孵化します。
幼虫は肉眼では確認しずらい大きさなので、4月に若虫となり、成虫として1ミリ程の大きさになる5月頃に、目につきやすくなるんですね。
実は、春先から既に行動を始めているというわけです。
主な住処はコンクリートの割れ目などの隙間で、日中暖かくなると、割れ目から外に出てきて、日なたぼっこをしながら活動し、夕方気温が下がると、コンクリートの隙間に戻っていきます。
晴れて気温が高く、乾燥している日が好きなので、曇りだと、活動する数は少ないし、雨だとあまり出て来ません。
梅雨に入ると、住みかで産卵して、そのまま死にます。
こんな活動なので、カベアナタカラダニは7月以降は、ぱったり姿を見せなくなります。
3月に孵化して、6月終わりには死んでしまうので、生存期間は3カ月程、短い人生なんですよね。
見た目が真っ赤で気持ち悪い、という以外、特に実害はないので、不快害虫というくくりに入れられています。
5月下旬頃は発生率も高いので、市役所や保健所などの公共施設には、たくさんの苦情や相談が入るそうです。
確かに、ある日いきなり、小さな赤い蜘蛛のような虫が、大量にウヨウヨしていたら怖いですよね。
赤い蜘蛛が春に発生するワケ
カベアナタカラダニは、暖かい乾燥した地表が好みなんです。
でも、直射日光が当たる暑すぎる環境は苦手。
だから、暖かくなり始める3月に孵化して、一番快適な時期を謳歌します。
カベアナタカラダニは、大量発生することも多いです。
壁を登ることができるから、低層のビルなどだったら、屋上まで登って、コンクリートの隙間などを見つけて、何年も繁殖を繰り返して、住みつきます。
家のベランダに大量発生することも多くて、春先になると、手すりやら壁やら、真っ赤になることも。
ベランダに干した洗濯物にも、くっつくから、気を付けてくださいね。
カベアナタカラダニは、ベランダに干した洗濯物に付いていることもあります。
気付かずに、家の中に洗濯物を取り込んでしまうと、カベアナタカラダニも家の中に入ってしまいます。
また、うっかり潰してしまうと、ベランダに干した洗濯物や布団に、赤い体液が付着して困ります。
カベアナタカラダニは今のところ、メスの存在しか確認されていません。
メス一人で産卵できる単為生殖のため、メスが雌を産むので、放っておくと、年々、カベアナタカラダニの数が増えてしまうことも・・・。
カベアナタカラダニは一匹あたり10~30個の卵を産むので、もし50匹のカベアナタカラダニが10個ずつ卵を産んだとしたら・・・
50匹×10個=500個!
翌年には500匹のカベアナタカラダニが発生することになります。
考えただけで、鳥肌が・・・!
赤い蜘蛛が大量発生したときの対処法
今はまだ、不快害虫という扱いで、特に実害もないです。
それから、放っておけば7月の梅雨明けには、カベアナタカラダニの姿を見ることはなくなるので、放っておいても問題はありません。
ただ、来年の春にまた発生する可能性を考えると、退治するのもありかなと思います。
カベアナタカラダニが出たら、ホースの水をかけるのが、一番簡単です。
水をかければ、カベアナタカラダニのエサとなる苔や花粉も、一緒に洗い流せます。
梅雨の時期に入ると、産卵されてしまうので、カベアナタカラダニを見つけたら、なるべく早く退治する方がいいですよ。
そのほか、家庭によくある殺虫剤も効果的です。
殺虫剤をかけて退治したら、手で触ったり、潰さないように、処分してくださいね。
まとめ
体長1ミリ程の赤い蜘蛛のような真っ赤な虫の正体は、カベアナタカラダニでした。
見かけても放っておけば、何か害を及ぼすことはないので、7月まで待てば、姿を消します。
もし対処する場合は、潰さないように気を付けてくださいね。
体液が24時間皮膚に着いたままだと、皮疹が出る場合があります。