カブトムシやクワガタの幼虫を買っている飼育カゴにコバエが発生したら、原因は大きく分けて2つあります。
コバエが発生してしまった場合の原因と、コバエがクワガタやかぶとむしの幼虫にどんな影響を与えるか、コバエが発生しにくい環境作りについてお話します。
カブトムシ幼虫にコバエが与える影響
カブトムシやクワガタが幼虫の段階で発生するコバエは、キノコバエという種類になります。
かぶとむしやクワガタが成虫になって発生しやすいコバエとは、ちょっと違うんですね。
で、このキノコバエがコバエにどんな悪影響を与えるか、ですが・・・
実は幼虫本体に与える影響はありません。
コバエを放っておいても、カブトムシやクワガタの幼虫の体に害が及ぶことはないんです。
幼虫の体を栄養源として食したり、卵を産みつけるなんてことはしないので、御安心を。
じゃあ、コバエを放っておくと、どんな影響があるのかというと、次のようなことがあげられます。
カブトムシやクワガタの成長に影響が出る可能性がある
コバエの幼虫がマットの養分を必要とするので、飼育マットの分解の速度が速くなってしまうんですね。
マットに含まれる栄養分が減れば、カブトムシやクワガタの幼虫の成長に影響を及ぼす可能性が出てくるんです。
人間が不愉快
ケースの中にコバエがびっちり湧いた様子も不愉快だし、ケースの外に出たコバエが部屋の中をうろちょろするのも不快です。
大量発生する可能性がある
コバエの成虫が、発酵マットの中に産卵します。
一匹のキノコバエの雌が、70個前後の卵を産むと、約3週間ほどで成虫になり、成虫になったコバエの雌はまたマットの中に産卵・・・コバエは成長が速いので、放っておくと、あっという間に大量発生へとつながります。
カブトムシ幼虫に虫がわく原因
コバエは、カブトムシやクワガタの幼虫に対して湧くわけではないんです。
原因は土。
キノコバエの生態はまだまだ謎が多いのですが、腐葉土や朽木など腐敗、発酵した植物や湿った土が大好きなんです。
キノコバエが飼育ケースに発生する原因としてあげられるのは
- 家の外から入ってきたキノコバエが、飼育ケース内に入り込み、マットに産卵
- 購入した飼育マットの中に、既にキノコバエの卵や幼虫が入り込んでいた
のどちらかである可能性は大きい。
キノコバエは体長が2mm程度なので、網戸の目も通り抜けられるし、わずかな隙間から侵入してくるやっかいな虫なんです。
飼育ケースの蓋がほんのわずか、ずれているだけでも、キノコバエは侵入することが可能なんですよ。
家の外から入ってきたキノコバエが原因の場合、蛹になる前だったら土の交換という方法があります。
けれど、購入した飼育マットが原因の場合、マットを入れ変えても、同じマットを使用したら、またコバエが発生することになるので、別のマットを購入した方がいいですよ。
土を天日干しして再利用する人もいるけれど、天日干し位だと、コバエの卵も幼虫も退治できません。
もし土を再利用することを考えているなら、土を真っ黒なビニール袋に入れて、車の中に入れておくと、ビニール袋の中はかなりの高温になるため、コバエの卵や幼虫駆除の効果も期待できます。
カブトムシ幼虫のコバエ対策
カブトムシやクワガタの幼虫を育てるのに、コバエを発生させたくない場合、色んな対策があります。
飼育ケースを変える
100均一で売っている虫かごではなく、虫の侵入予防を考えた飼育ケースが売っています。
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隙間が広く、たくさん空いている虫かごだと、コバエの侵入を許してしまいます。
コバエ防止飼育ケースは、スリットが狭いうえに、スポンジで塞いでしまうので、外からコバエが入ることができないんです。
バリアを貼る
普通の虫かごや飼育ケースを使う場合、壁を作ることで、コバエの侵入や脱走を食い止めることができます。
▼ディフェンスシート
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ふたとケースの間にシートを挟むことで、ケースの中からコバエが外に出たり、ケースの外からコバエが入り込むのを防ぐことができます。
キッチンペーパーなどで代用する人もいます。
コバエを捕まえる
▼コバエトリ
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強力な粘着シートを飼育ケースの内側に設置すると、飼育ケース内で発生したコバエの成虫がびっしり獲れます。
飼育ケースを包む
洗濯ネットにケースを入れて包むんでしまいます。
洗濯ネットの網目はとても細かいので、キノコバエでも侵入が難しいです。
▼こんな大きな洗濯ネットも売っているので、大型の飼育ケースも大丈夫。
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マットを変える
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マット自体にコバエの幼虫や卵が入っているなら、使いかけのマットを交換しても、結果は同じ。
新しくマットを購入することも考えてみてくださいね。
まとめ
コバエが幼虫の体に悪さをすることはないけれど、マットがだめになる可能性はあります。
幼虫の成長具合で、まだ可能なら、環境を新しくしてあげることも考えてみてくださいね。