クロバネキノコバエがベランダや家の中に大量発生するとホントに困ります。
しかも1日で終わらず、毎日のように大量発生するから始末に負えない・・・。
黒くて小さいクロバネキノコバエの生態や発生する原因、予防策等についてお話しますね。
クロバネキノコバエの生態
クロバネキノコバエとは
いわゆるコバエの一種で、100以上の種類がいます。
例えば、ネギネクロバネキノコバエという葱の根っこに幼虫が住み着く種類もいたりします。
他にも色んなタイプのクロバネキノコバエがいて、過去に畑に大量発生したことで、イチゴやねぎなどの農産物が被害に合った例もあります。
家庭に出るのは、チビクロバネキノコバエ。
特に悪さをすることはないけれど、大量にうじゃうじゃ発生して、そのまま死骸となるため、掃除などの手間がかかる、とてもわずらわしい存在です。
大きさは、1mm~4mm程度と個体差はあるけれど、とにかく小さいので、掃除が手間。
名前のとおり、チビだから、網戸の網目だって通り抜けてしまうんです・・・。
発生する環境
クロバネキノコバエ、ある程度の気温と湿度の条件が揃うと、発生します。
もっとも大量に発生する時期として、気温30℃、湿度70%程度がひとつの目安になります。
時期で言うなら、梅雨の時期。
それ以外でも雨上がりの次の日に快晴だったりすると、待ってました!とばかりに、大量にクロバネキノコバエが玄関やサッシ下などを真っ黒に覆う程に出没することもあります。
クロバネキノコバエは、暑い8月を挟んで夏(4月~7月)と秋(9月~11月)位に活発に活動します。
さすがに8月の暑さは厳しいらしく、土の中などに潜んでいるんですね。
時間帯は、午前中が多くて、夜明けから午前10時位が要注意。
冬は寒いから見ることもないか、と思いきや、暖房で温まった屋内で発生することがあります。
家の中にある観葉植物の土の中に幼虫がいたりすると、室内の暖かさで孵化して地表に出てくることがあるんですよ。
好みの場所
クロバネキノコバエは、腐葉土や栄養剤の豊富な植木鉢の土の中、朽木などを好んで産卵します。
ほどよく水分があって、栄養が豊富な場所が好みなんですね。
草むしりをしてそのまま放置しておいたりすると、中が蒸れて、クロバネキノコバエが発生する原因になります。
クロバネキノコバエが大量発生する場所の周辺に、これらのものがないか確認してみるといいですよ。
植木鉢やプランター等がある場合、水や肥料のあげ過ぎで、クロバネキノコバエの産卵に適した場所になってしまう可能性もあるので、あげる量に気を付けるといいかもしれません。
クロバネキノコバエの寿命
クロバネキノコバエの成虫の寿命は4日~10日程度。
そして、大量に湧き出してきて数時間後、寿命が尽きるという不思議な生き物です。
クロバネキノコバエが大量発生する原因
クロバネキノコバエは成虫になると、60~90個程度の数珠状に繋がった卵を産みます。
数匹の雌の成虫が卵を産んだとしても、一世代目で数百個の卵が孵化する可能性がありますよね。
産卵した卵から孵化して成虫になるまで約20日~30日程度かかり、また雌一匹につき60個~90個の卵を産む・・・これを繰り返すことで、どんどん卵の数は爆発的に増大し、大量発生に繋がるんです。
じゃあ、最初に卵を産むクロバネキノコバエの成虫は、一体どこから来るのか?って思う人もいると思いますが、現在は発生源は特定されていないんです。
かといって、体長1~4mmしかに体の、さらに小さなおしりから卵は出てくるので、はっきり言って肉眼で卵を見つけるのは不可能です。
結局、クロバネキノコバエの成虫が大量に発生するようになってから、初めて目にすることになるのが現状です。
実はクロバネキノコバエの成虫より幼体の方が大きくて、体長7,8mm程あります。
体が透明で頭が黒いのが特徴。
もし幼虫を見つけたら、その周辺に大量にクロバネキノコの卵や幼体、蛹(さなぎ)が潜んでいる可能性があります。
クロバネキノコバエの予防
なかなか幼虫の段階で発見するのは難しいです。
けれど、クロバネキノコバエが大量に室内に侵入されては困りますよね。
現在のところ、クロバネキノコバエに対して効果的な対処法はないです。
完全な駆除は難しいとされています、というかまだそこまで研究がなされていないとうか。
少しでもクロバネキノコバエの発生を抑えるなら、湿度や栄養が充分にある環境を作らない事が一番です。
腐葉土、朽木、植木鉢の肥料など、クロバネキノコバエにとって好みの場所を作らないのが、身近でできる対処法になります。
発生したクロバネキノコバエを家の中に侵入させないためには、
- 網戸やサッシ、ドアの隙間などを埋める。
- キンチョールや虫除けアイテムを使って、網戸からの侵入を防ぐ
- クロバネキノコバエだけではなくて、一般的なコバエが好みそうな罠を仕掛けてる
などの予防策がありますよ。
まとめ
クロバネキノコバエは研究データも少なく、生態の多くが謎のままなんです。
今のところ、悪さはせず、害もないとのことなので、不快害虫として扱われていますよ。
特に梅雨の時期は、大量に発生することもあるので、気を付けて対処してくださいね。