ふとみたら、クモの卵が産みつけられているのを見つけて、びっくり!ということありませんか?
家の中で産卵するクモにはいくつか種類があります。
そして、その産卵時期や卵の数はバラバラなんです。
家の中に卵を産みつける蜘蛛の種類や産卵についてお話しますね。
蜘蛛で卵を家の中に産みつける種類
人家やその周辺でよく見かける蜘蛛として、アシダカグモ、ユウレイグモ、シモングモ、ハエトリグモ、ヒラタグモなどの種類がいます。
家で産卵するクモは、一回の産卵で数十~数百個の卵を産み、蜘蛛の糸でたまごをぐるぐるに巻いた状態にします。
この糸で卵をぐるぐる巻きにしたものを卵嚢(らんのう)っていいます。
クモによって、卵嚢の特徴や産卵後の行動は違うんです。
アシダカグモは、丸い円盤状の白い卵嚢を口に咥えて、お腹の下で保護しながら、孵化直前まで卵を守ります。
孵化直前に家のどこかに卵嚢をくっつけて、近くで孵化するのを見守るんです。
ユウレイグモや、シモングモも孵化するまで、卵嚢を口に咥えるのですが、ブドウの房のような卵嚢を口からぶら下げて、移動します。
ハエトリグモは普段はクモの巣を貼らないけれど、天井近くに一時的なシェルターを作って、その中に卵嚢を隠します。
こんな風に、家の中に出没するクモといっても、その卵嚢の特徴は結構バラバラ。
他にも、イエオニグモとかヒラタグモとか、ふわふわの白い繭状の卵嚢もよく見つけます。
蜘蛛が卵を産む場所
卵嚢を口で持ち運ぶタイプは、基本自分で持ち歩いているので、見つければ、成体と一緒に卵嚢も駆除できます。
アシダカグモみたいに、孵化直前で、家の中のどこかに置くタイプは、そのどこかが難しい・・・。
カーテンや壁など、色んなところに孵化直前の卵嚢をくっつけるんですね。
だから、アシダカグモの卵嚢を見つけた時には、卵嚢の中で孵化している可能性があります。
卵を産みつける場所として、天井近くを選ぶ蜘蛛も結構います。
家の中は、隙間がたくさんあるから、クモにとっては、安全で最適な産卵場所がたくさんあるんです。
家具の隙間や押し入れ、トイレの墨や裏など、普段なかなか掃除が行き届かない場所=人間に邪魔されない場所を選んで、卵を産みつけます。
孵化する前に卵嚢を見つけられると、いいんですけれどね。
産卵してから孵化するまでの期間が短い蜘蛛もいるので、卵のうを見つけても、すでに抜け殻という可能性もあります。
蜘蛛の産卵数
クモは種類によって、1個の卵嚢の中に数十個~数千個の卵が入っています。
家によく出る蜘蛛の場合、数十個~数百個を産卵します。
家に出る蜘蛛では、アシダカグモは産卵数が多くて、年に2回の産卵、1個の卵嚢に200~400個程度の卵が入っています。
合計して、1年で400から800個の卵を産むことになりますね。
イエオニグモで50~60個程度の卵を産みます。
産卵の数は個体差にもよりますが、家で蜘蛛の巣を見つけたら、最低でも数十匹は孵化すると覚悟しましょう。
こんなに大量に孵化しても、全部が大人になれるわけではないんですよ。
子グモ同士で共食いしたり、他の虫に食べられたり、成長不足だったり、様々な理由で幼体の途中で命を落とします。
しばらくすると、旅立ちの時を迎えるので、無事に育ったクモの幼体は、バルーニングといって、おしりから糸を出し、風にのって、新しい住処へと旅立っていくんです。
だから、産まれた場所にとどまって成体になれるクモは、ほんのわずかなんですよ。
一ヶ所に大勢でいても、エサも充分に取れないですからね。
風に吹かれるまま、新天地でエサの獲れる場所を見つけるんですよ。
蜘蛛の自立って、結構早いんですよね。
まとめ
蜘蛛は種類によって、産卵時期も孵化する期間、成長の速さ、寿命、どれもがバラバラなんです。
蜘蛛の中には、5年以上生きるタイプもいるので、生涯で卵を産む数も相当なものになるんです。
家の中でなるべくクモに卵を産みつけられないよう、定期的に隅々までお掃除をすると、予防策や早期発見にもつながりますよ。